「美連(熊本県美術家連盟)」とは?
「美連」の設立
熊本県美術家連盟は、昭和45(1970)年7月に「美術館建設準備委員会」が発足し、県民の永年の願いだった県立美術館の実現が具体化してきた頃、委員でもあった坂本善三、田代順七、三浦洋一らが、県立の美術館が新しくできるなら、美術活動に携わる美術家たちは芸術上の主義・主張を越えて一致団結し、美術館のために活動をすべきではないかと考え、岡周末、境野一之の賛同も得て、田代順七を初代会長として、昭和46(1971)年5月29日、花畑町の喫茶セルパンの跡地に建てられた県医師会館を会場に、創立会員約250名で結成されました。
結成の趣旨には、田代会長の会報第1号での言葉に「美術家も社会に生きているので、同志の人間としてのつながりや親睦も欲しいし、また社会に対する美術家の任務もあろうかと思います。・・・お互いに仲良く美術家としての社会的勤めを果たしたいものです」とあるように、美術館建設とその後の運営に協力をしながら、美術家同志の親睦や協調、さらに熊本の美術文化振興への熱い思いがありました。
主な活動としては、まず「新人選抜展」や「作品選抜展」を開き、オープンしてからは美術館を会場に「美連展(会員展)」が開催され、「巡回展」も開催されました。これまで県美術家懇話会で開催されてきた「年末助け合い色紙展」を引き継いで、「年末助け合い 愛の色紙展」を開催。また、昭和50(1975)年10月、最初の「美術講演会
(美術評論家・坂崎乙郎による「現代絵画はどこへ行く」)が開催され、さらに、美術館の活動を応援するための定期的な美術館側との懇談会も継続して来ました。